個人情報を漏らさない信頼できる人
医療現場での守秘義務は、病院に対する信頼の土台となるなるものです。ですから、当然医療事務の資格の一つに個人情報を外部に漏らさないというものがあります。秘密を守れる人でなければが医療事務の仕事に就くことはできません。
医療事務は最高度の個人情報を取り扱う
「またもや個人情報漏えい!」などのニュースがしばしば報道されています。近年、インターネットが普及し特に話題となっているのが個人情報保護という社会の基盤となる取り組みで、それが個人情報保護法によって法律化されました。それに従い一般企業では個人情報取扱いに関するコンプライアンスがしっかり確立されるようになっております。しかし未だに個人情報流出問題が絶えません。
では病院などの医療機関ではどうでしょうか?それら一般企業より高度な個人情報を取り扱っているのではないでしょうか?以下はその例です。
- 氏名
- 生年月日
- 住所
- 電話番号
- 病歴(時には家族の病歴)
- 保険証の種類
- 投薬や治療の履歴
これらの個人情報はトップシークレットに属しているもので、医療事務の仕事に携わる者として厳重に管理しなければならないものです。
厚生労働分野における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン等|厚生労働省
これら個人情報が医療機関から漏えいするなら社会問題となります。ネットで検索すると、病院の職員がUSBメモリで患者データを持ち出してうっかりネットに流出させてしまったことなどの事例が多くヒットします。もしこのような事態が発生すると個人情報保護法に則って公表せざるを得なくなり、医療事務の職場から解雇されたりする残念な結果になるかもしれません。それだけでなく、病院がこれまで築いてきた信頼を失墜させたことに対する賠償問題にまで発展しかねません。
守秘義務
ですから医療事務の職員として業務に携わる時、業務上知り得た情報を目的以外に利用したり口外してはならないのです。これがいわゆる守秘義務というものです。
しかしうっかり守秘義務を怠ってしまうこともあるようです。たとえばありがちなケースとして、仕事を終えて帰宅しその日の出来事を家族で話題にする時、つい「今日ね、近所の~さんが具合が悪くて診察を受けに来てたんだけど、検査の結果どうやらガンらしいのよ・・・。」と言ってしまうかもしれません。さらに職場の同僚同士でも気軽に話題にしてしまうかも。これらはれっきとした個人情報漏えいであり、医療事務に携わる者として絶対にあってはならないことです。
